お知らせ(2022年)

樹木物流の「 緑配便®」夏にも本格運用~鉄道、船へのモーダルシフトで脱炭素化へ~

 住友林業緑化株式会社(社長: 神谷 豊 、本社: 東京都中野区 、以下住友林業緑化)と日本貨物鉄道株式会社(社長:真貝康一、本社:東京都渋谷区、以下J R貨物)、川崎近海汽船株式会社(社長:久下 豊、本社:東京都千代田区、以下川崎近海汽船)は日本通運株式会社と連携し、22年夏にも「緑配便」を本格運用します。「緑配便®」とは、幹線輸送をトラックから鉄道や船舶へモーダルシフトすることで脱炭素化をめざす樹木配送サービスです。昨年末から「Mirai Green Cargo (ミライグリーンカーゴ)®」というオリジナル開発のコンテナで 貨物列車を利用し、樹木を試験的に輸送しています。本年の夏にも本格運用開始予定です。

 弊社は、低炭素物流で運ぶ樹木、環境資材の販売から都市の緑化工事までを担います。社会、環境に配慮した取り組みが求められる時代に対応した、物流プロセスや質の高い緑地づくりやメンテナンスを行うことで、環境的価値創出のニーズに適えるサービスの提供をします。
 JR貨物は この「Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)®」コンテナによる「緑配便 ®」の幹線輸送を担います。CO2排出量が最も少ない貨物輸送 方式である鉄道の優れた環境特性を活かし、「JR貨物グループ長期ビジョン2030」で掲げた「グリーン社会の実現」を目指します。モーダルシフト推進を通じて2050年カーボンニュートラルやSDGsの達成に貢献します。
 川崎近海汽船はRORO船 ※1での海上輸送で「緑配便®」幹線輸送を担います。経営理念「人にやさしい豊かな社会の実現」及び、経営ビジョンの1つである「地球・海洋環境の保全に積極的に取り組み、モーダルシフトの推進に貢献」と合致する取り組みです。2024年問題の解決策の一つとして緑配便®のサービスに取り組み、CO2排出量削減を通じて、2050年カーボンニュートラルの実現及び、SDGs達成に貢献します。
※1 RORO船とは、貨物を積んだトラックやシャーシ荷台ごと輸送する船舶のこと。

図1.png
    鉄道による「緑配便®」トライアル輸送    Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)®の樹木の搬入風景

1.「緑配便®」サービスについて
首都圏などの街づくりに利用する常緑高木は、南九州エリア産が多く、トラックによる物流が支えています。今後、人材不足やドライバーの高齢化が問題となるうえ、環境、社会責任としてのCO2排出量削減が課題です。2024年問題といわれるドライバーの時間外労働への制限も加わり、トラックでの物流オペレーションが困難になるため「緑配便®」サービスを開発しました。「緑配便®」サービスは以下のような社会的要請にお応えします 。
・ 脱炭素、低炭素の取り組みを推進し、CO2排出量を減らしたい
・環境への配慮、SDGsの達成への貢献やESGの取り組みが必要であると考えている
・都市緑化を創出するプロジェクトの環境価値、社会価値をより高めたい
・ 長距離樹木物流の課題リスクへの対応が必要であると考えている

2.貨物列車を利用した「緑配便®」トライアル輸送
(1)鉄道によるトライアル輸送について
2022年夏のサービス本格化を目指して「Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)®」で貨物列車を利用したトライアル輸送を21年末~22年2月で実施し、輸送中のコンテナ内環境の植物に対する影響、樹木の積み降ろし、運用方法等を検証しました。
今回のトライアル輸送で従来のトラック輸送に比べ約1トンCO2排出量2の削減が期待できます。輸送区間は今後拡大する予定です。
※2 鹿児島~東京間1509kmにおけるCO2排出量の差、トラック輸送1.35tCO2、鉄道輸送0.347tCO2

(2)「 Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)®」の特徴
・7m程度の高木や長尺物を運べる鉄道輸送用31フィートコンテナ(9.41m×2.49m×2.64m)
・電動開閉の天蓋
・庫内温度の上昇、輻射熱を防ぐため、メッシュ状の屋根材

3.今後について
船舶によるトライアル輸送や、樹木以外の輸送の可能性についても、積極的に取り組んでいきます。

■関連のある SDGs

図3.png

■各企業の役割

図2.png

■JR貨物 会社概要 
・日本貨物鉄道株式会社
・事業内容: 貨物鉄道事業 倉庫業 駐車場業 広告業 損害保険代理業その他の保険媒介代理業
      自動車整備業 一般土木・建築の設計 工事監理及び工事業
      その他附帯・関連事業等
・本店所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目338
・代表者氏名: 真貝康一
・資本金の額: 190億円
・従業員数: 5434(202211日現在)

■川崎近海汽船 会社概要
・川崎近海汽船株式会社
・事業内容: 海上運送事業、海洋作業支援船業 等
・本店所在地: 東京都千代田区霞が関三丁目21
・代表者氏名: 久下 豊
・資本金の額: 236,865万円
・従業員数: 245(2021331日現在)

                                                                  以 上