ハーモニックプランツ
住友林業緑化ではわが国の生物多様性を守るため、生態系や遺伝子系統に対する影響などを踏まえ
植栽計画地に応じた緑化植物を選択しています。
このような生物多様性に配慮した緑化植物を「ハーモニックプランツ」と名付け、
全ての緑化活動に適用しています。
緑化における植物選択の重要性とは
樹木には、日本に古くから自生している植物(自生植物)と、外国から入ってきた植物(移入植物)、
そして園芸植物があります。移入植物の中には、その特質によりごくまれに
自生植物の棲息する場所を無くしたり、地域の生物多様性を脅かすような種もあります。
もちろん、すべての移入植物が侵略的になるわけではありません。
街区では、自生植物、栽培品種(園芸種)、そして安全な移入種を組み合わせて
生態系に考慮した彩り豊かな植物を選ぶことが大切です。
ハーモニックプランツの考えかた
植栽計画地の保全レベルを考慮した4つのエリア
(保護エリア、保全エリア、里山エリア、街区エリア)に応じて植物種を選択。
たとえば、住宅の庭づくりを行う「街区エリア」では、「栽培品種を含む自生種」を主体に「侵略性のない移入種」からも緑化植物をバランスよく選択することで「彩り」を演出しています。
具体的手法
地域性種苗生産の取組み
同じ種類の植物でも、生まれが違えば「地域性」も異なる。
分類上は同じ「種」の植物でも、自生する地域によって
その植生は異なることがあります。
人為的な影響が少なく自然度の高い地域などを対象とし、
生物多様性に配慮した「地域性種苗」の生産を開始しました。
住友林業の社有林(宮崎県椎葉地区)などから
樹木の種子を採取し専用の圃場で、地域性種苗の生産に着手しています。
現在30種類以上の播種・育苗に取組んでいます。