-病害虫対策のポイント-
病害虫は植物の成長や美観に影響をあたえます。対策には、症状の早期発見が大切です。
日頃から、お庭の植物をよく観察しましょう。
発生が予想される代表的な病害虫の種類
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アブラムシ
- ①4月〜10月下旬
- ②ウメ、カエデ類、ハナモモ、バラなど庭木全般
- ③新芽や新梢などに集団で寄生し、吸汁して植物を弱らせます。
病気も媒介するので注意します。
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アメリカシロヒトリ
- ①5月~6月・7月~9月
- ②サクラ、ヤナギ、カキ等100種類以上の落葉樹
- ③主に葉の柔らかい部分が食害されます。食害された葉っぱが葉脈を残して透き通ったようになります。
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イラガ
- ①6月〜10月下旬
- ②カキ、サクラ、モミジ、ヤマボウシなど落葉樹全般に
- ③毒針を持ち触れると電気が走ったような痛みを伴います。
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チャドクガ
- ①4月中旬〜9月下旬
- ②チャ、ツバキ、サザンカ、シャラなど
- ③幼生時期は集団で葉の裏に取り付き食害する蛾の幼虫。毒針を持ち触れたり、近くを通っただけで痒くなります。
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モンクロシャチホコ
- ①8月〜9月
- ②サクラ、モモ、ウメ、ジュンベリーなど主にバラ科の植物
- ③葉を食害し気付いた時には丸坊主になう場合もあります。
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テッポウムシ
- ①5月~9月
- ②カエデ類、かんきつ類、バラなど庭木全般
- ③枝や幹を食害し、樹勢を衰えさせるほか、侵入口からオガクズ状の糞を出します。成虫はカミキリムシで、葉や花を食害します。
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メイガ類
- ①4月〜8月
- ②ツゲ・キンモクセイ・ボックスウッド
- ③枝の先端に巣をつくり葉や若枝を食害する。
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コガネムシ
- ①5月〜8月(成虫)、幼虫は一年中
- ②【幼虫】草花、野菜、らん類、花木、庭木、果樹などほとんどの植物
- ③幼虫は根を旺盛に食害し生育を悪くさせ、大発生すると、苗だけでなく樹木でも枯れることがあります。
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チョウレンジバチ
- ①4月〜11月
- ②バラ、ツツジ゙など
- ③バラの葉を食害することで有名。驚くと尾を上げる習性がある。
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マツノハバチ
- ①5月〜6月
- ②マツ類
- ③葉を食害
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うどんこ病
- ①4月上旬〜11月下旬
- ②カエデ類、サルスベリ、ハナミズキ、バラなど
- ③葉やつぼみにうどん粉をかけたような白いカビが発生します。
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黒星病
- ①4月中旬〜5月下旬
- ②ウメ、ハナモモ、バラなど
- ③葉に黒い斑点が派生します。
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褐班病(かっぱんびょう)
- ①2月下旬〜11月下旬
- ②サツキ、ツツジ類
- ③葉に褐色の斑点が出て短期間に広がり下葉から枯れ落ちます。
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スス病
- ①通年
- ②植物全般
- ③葉や枝などが黒いすすの様なもので覆われます。カイガラムシ、アブラムシなどの排泄物を栄養にして繁殖。
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炭疽病
- ①4月〜10月
- ②植物全般
- ③黒褐色の斑点がしだいに大きくなり穴が開いたり、葉先から枯れてきます。
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ブラウンパッチ病
- ①5月下旬〜9月下旬
- ②芝生(特に洋芝)
- ③芝生の病気で、初めはリング状の症状があらわれ、外側が褐色に枯れてきます。梅雨時期に最も多く発生します。
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文章中の番号
- ①:発生時期
- ②:主な樹木
- ③:特徴・症状
被害が大きく広がるまえに対策をすることが大切です。
病害虫の対処方
Point1 薬剤の散布
症状にあった薬剤を使用してください。
殺菌剤
病原菌(ウィルス、カビなど)によって起こる病気を防ぎます。予防に使用する場合と、発生してしまった病原菌を殺菌治療する場合とがあります。
殺虫剤
害虫を殺し、虫害を予防するために使われる薬剤です。現に加害している害虫を駆除することが主目的で、被害が大きくならない内に散布します。
薬剤の購入をする際は、販売会社のパンフレットやホームページで確認したり、園芸店などに相談したりして、適切な薬剤を選択しましょう。
マスク、耐水性手袋、作業メガネなどを着用し、薬剤の吸引や肌への付着に注意し、薬剤の注意事項をよく読み、適切に使用しましょう。
Point2 異物を削り落とす
殺虫剤を散布した後、活動している虫を除去したり、異物を削り落としてください。
虫 害
- カイガラムシがついている。(幹や枝に白い貝殻状やロウで覆われたようなものがついている)
- 葉を食べた痕がある。・幹や枝に異物がついている。
Point3 病変部を切除する
病気になってしまった部分の治癒は望めないので、速やかにその部分を切除してください。また、病気の蔓延を防ぐため、適した薬剤を散布してください。
※被害が広がらないよう周囲の木にも薬剤を散布しましょう。
病 気
- 葉に黒や白の斑点や変色が起こったり白い粉をまいたような現象がみられる。
- 葉や茎に不自然な模様ができたり、カビが発生している。